こんにちは! LL DESIGN JOURNAL編集部のLinaです。
今回はレベル別クラスの最後、ファーストクラスの方に必要な経営スキルについてお伝えしていきます。
いよいよ最上級のお話だ〜!
このクラスはデザイナーとして、というよりフリーランスとして何を気をつければいいのかのお話になるよ。
経営といっても、会社経営ほどの規模ではなく、 あくまでフリーランスとして自分一人分を回せる程度のものです。
それでは早速いってみましょう!
フリーランスのデザイナーに必要な5つのスキル
フリーランスとして最低限必要な経営スキル、それは大きく5つに分類されます。
これらを総称して本記事では経営スキルとします。
”あなたは一つの商品であり、会社でもある”と考える
後述しますが、価値(価格)の付け方というのは商品でも、会社でも、あなた自身でも同じです。 「商品=会社=あなた」ということは、商品が売れる方法=会社が利益を出す方法=あなたの収入が上がる方法でもあります。
商品を売るのにor会社が利益を出すのに必要なことを、あなた自身が行えば、あなたの収入も上がるということです
今回は簡単に説明するために、商品=あなたと仮定しますね!
では企業は商品を売るために何をしているのかというと、大きく分けてこの3つになります。
- 何の商品が売れるのかを調べる →マーケティング
- 商品を作る →スキルアップ
- 商品を販売する →営業・交渉力
また当たり前ですが、会社というのは資本主義の中で成り立っているので
- 基本的な経済知識
も大前提として必要です。
そして、一発屋では会社として成り立たないので
- 商品サイクルを回す力 →自己管理能力
を加えた、5つの能力がフリーランスとして働くために必要なスキルとなります。
ただ商品はあなた自身に置き換えられるので、 商品を作る&サイクルを回すというよりは 「あなた自身の能力をより良いものにする&自分自身の生活を回す」という感じです
では早速、大前提となる「ポイント1:基本的な経済知識」についてお伝えしていきます!
価値(値段)の決まり方
需要曲線と供給曲線
まず最初に知っておいて欲しいのは私たちの社会はどのようなシステムで回っているのかということです。
商品の価値、会社の価値、私たちの価値etc..
これらは全て同じ法則で価値が決まっている、つまり値段が付けられていますが、ではどのような法則で決定されているんでしょう?
それは商品が売られている市場内の需要と供給のバランスによって決まるという法則です。
学生の頃よく教科書で見たこれです。
<赤点の時>
需要高:欲しい人が多い 供給少:売る人が少ない
→欲しいのになかなか手に入らない
→その商品の価値が高くなる
→価格が上がる
<青点の時>
需要少:欲しい人がいない 供給高:売りたい人が多い
→欲しくない商品がたくさんある
→その商品の価値が低くなる
→価格は下がる
商品も人も、価格の決まり方は同じ
ではこの曲線を使って、私たちの市場価値を考えてみましょう。
仮にあなたのスキルが高く実績もある場合は
需要が高く(あなたを欲しがる人が多い)、供給が少ない(あなたは一人しかいない)。
つまり赤点の状態を指します。この場合は商品の価格が上がるように、あなたの価格(収入)が上がります。
逆にスキルが乏しく、いわゆる平凡な実績の場合は
需要が低く(あなたを求める人が少なく)、供給が多くなります(同じようなスキルを持つ人はたくさんいる)。
つまり青点の状態を指します。この場合は商品の価格が下がるように、あなたの価格(収入)は下がります。
このように商品がモノであれ、人であれ、会社であれ、全てこの法則に沿って価値(価格)は決定しています。
もちろん人の価値というのは何が出来る出来ないで決まるものでは絶対にありません。 人材という市場において「人」という市場はどういう価値があるのか?という例え話です。
私何も出来ないから価値がない人間なんだ…とは絶対思わないでくださいね!
価格と販売量の関係性
では次に、価格と販売量の関係性についてです。
安いとたくさん売れるし、高いと売れない!
もちろんそれも正しいんだけど、もう少し違う見方もあるよ
高くても買うモノ、高いと買わないモノ
私たちが普段買う商品というのは大きく分けて2つあります。
- 生活必需品
- 嗜好品
例えば①生活必需品の場合、トイレットペーパーが100円だろうと500円だろうと、500円だから買わない!って出来ないですよね。 このように生活必需品は、価格に関係なく購入する商品なので、価格が販売量(売れる量)に影響しません。 値段が高かろうと安かろうと、一定量は売れるということです。
反対に②嗜好品の場合、例えば 「このスカート可愛いけど3万円か…1万円なら買うのにな」ってよく巷でもSNSでも見かける話です。 このように嗜好品というのは、買う買わないが価格に影響される商品です。 つまり、価格が販売量(売れる量)に影響します。 価格の高低によって、販売量(売れる量)が変わるということです。
では商品の場合は今述べたとおりとして、私たち人材はどちらに当てはまるでしょう?
私たちはどちらに当てはまる?
私たち人材は「嗜好品」の要素が強くなります。
なぜなら私たちは、会社によって
- (一定数を満たしていれば)必須でないので、雇う雇わないの選択肢がある
- 頻繁に買い替えない
になるからです。
金額の妥当性では「この人希望年収600万円か…でも450万くらいが妥当だな」というのもありますよね
このように私たち人材というのは需要が不安定で、価値(価格)の高低によって買ってもらえるかどうかが決まる商品なんですね。
生活必需品に近づく方法
ではそんな私たちはどうしたら生活必需品に近づけるんでしょう? どうしたら値段が高かろうと安かろうと、一定量は売れる状態に持っていけるのでしょうか。
方法は1つ、自分がいる市場の中でオンリーワンになることです。
ビジネスクラスでお伝えした”貴重な存在”になる、というのを業界全体で捉えてその位置につくことです。
ではそのオンリーワンには、どうやったらなれるのでしょうか?
方法1:スキルを磨く
まず方法の1つ目は「スキルを磨くこと」。これは需要と供給の中の、供給を少なくするパターンです。
前述した通り価格というのは、市場内の需要と供給のバランスによって決まります。 欲しい人が多く、 売る人が少ないと、あなたの価値=収入が上がります。 つまり、業界内でこのスキル持つ人欲しい!と思われていて、そのスキルを持つ人が自分しかいなければ、価値=収入が上がるということです。
なので、あなたがいる業界の中で今そしてこれからの未来求められるスキルは何なのか?を見極めて、そのスキルを培っていく必要があるんです。
自分にしか出来ないことを増やし、供給者を自分一人になるようにしましょう!
ということですね。
そう言われると、すごく当たり前のことだよね…
仕事に近道も抜け道もないからね!
方法2:自分のファンを増やす
方法の2つ目は「自分のファンを増やすこと」。これは需要と供給の中の、需要を増やすパターンです。
スキルのみだと、同じことを勉強したり経験した人は、ある程度似たスキルが身につきます。 なので、スキルのみだと差別化が難しくオンリーワンというのが難しいんです。
ではどこで差をつけるのか、というとあなた自身の個性です。
世の中に全く同じ人間は絶対にいません。 下記の記事で「感覚は人によって違う」とお伝えしたとおり、自分の感覚や感性・性格という個性は、突き詰めるほど際立ち、他の人との違いが出てきます。
そうして、他人との差が際立ったあなた個性を「好き!」と言ってくれる人が多い状態が、いわば供給が少なく、需要が高い状態です。
つまるところ、あなたの個性が際立った発信をしてファン(フォロワー数)を増やそう!ということです。
そのためにはまず自分の個性とは何か、自分と向き合う必要があるよ
これら2つの方法でオンリーワンな存在になると、 あなた自身の価値は上がり、値段が高かろうと安かろうと一定量は売れるという生活必需品に近い状態になることができます。
今回のまとめ
今回はファーストクラスの方に必要な経営スキル「ポイント1:基本的な経済知識」についてお伝えしてきました。
本記事のまとめはこちらです。
- フリーランスのデザイナーに必要な5つのスキルを理解する
- 商品の価格は需要と供給のバランスによって決まり、それは「人」も同じ
- 人材というのは需要が不安定で、価値(価格)の高低によって買ってもらえるかどうかが決まる嗜好品の要素が多い
- 生活必需品のように値段が高かろうと安かろうと、一定量は売れる状態になるには自分がいる市場でオンリーワンになることが必要
- 方法1:スキルを磨く
- 方法2:ファンを増やす
今日お伝えしたことは自分自身の転職・独立時はもちろん、案件の中で商品やサービスを売るときも、どの会社の案件を受けるか判断するときも活用できる、いわば社会人の基礎基本です。
フリーランスになっても忘れずに、念頭におきながら行動していきましょう!